クレーム対応の「初期対応」では、お怒りのお客様へ“お詫びの気持ちが伝わる謝罪”をお伝えした後はお客様のお話をじっくりと聴きます。
応対スタッフが、“お客様の話をじっくり聴く”ことには、2つの意味があります。
スタッフが話をじっくり聴くことにより、お客様は言いたいことを全て話すことができます。
全てを話すことにより、怒りの気持ちがだんだんと落ち着き冷静になります。
また、スタッフは話をじっくり聴くことにより、お客様の怒りの原因や理由がわかり、解決策の糸口を見つけることができます。
お客様の立場に立った解決に導けるよう、お客様の置かれた状況やお客様のこじれた気持ちをしっかりと聴くことが大切です。
そのために、必要なのが、「傾聴」です。
「傾聴」とは、「相手から、心を感じ取るように、心も集中して聴くこと」と言われます。
つまり、お客様の話を、「どんな話だろう」「そういう状況なのか」とお客様の様子や言葉を目で見て、耳で聴く。
そして、目で見た、耳で聴いた言葉から、その裏側にある「かなり深刻な気持ちだな」「なんとかして欲しいと思っているんだな」と気持ちを感じ取ることです。
クレームをおしゃっているお客様の心情を耳と目と心を傾け、しっかりと受け止めましょう。
「傾聴」を実践するポイントは次の3つです。
①他人事のように聴かない
お客様とアイコンタクトを取り、「お話を聴かせてください」という関心の表情や前姿勢を心掛けましょう。
②お客様を否定しない
クレームをおっしゃっているお客様は、「自分の言い分や要求が正しい」と思っています。
その様なお客様の気持ちを理解し、先入観を持たず、話を聴きましょう。
③話をさえぎらない
お客様に全てを話していただけるよう、お客様の話を最後まで集中して聴きます。
お客様の気持ちに寄り添った聴き方で、信頼関係をしっかり作ることが、解決への近道です。